
骨が少ない部位への対応
骨が少ない部位への対応
インプラント治療をするためには、埋入した人工歯根を支えるための丈夫な骨が必要です。
骨の量が多い方のインプラント治療は簡単で、なおかつ治療後の予後も良好です。逆に骨の量が少ない方の場合は治療の難易度が高いうえに、治療後に長持ちさせるのに苦労することが多いです。
骨の量が少ない方のインプラント治療では、次の3点のような問題がみられます。
インプラントを埋入するために最低限必要な骨の厚みは決まっており、インプラントの表側(頬側)と裏側(舌側)にそれぞれ1.5mmずつの骨幅が必要と言われています。現在流通している最も細いインプラントの直径が3mmほどですので、埋入するのに必要な骨の幅は3mm+1.5mm+1.5mmで6mmとなります。6mm未満の幅の骨にインプラントを埋入したい場合は、骨移植などの手術により骨の幅を増やす必要があります。
上の奥歯のインプラント治療では、上顎洞という空洞が広がっているためにインプラントを埋入する骨が少ない場合があります。上顎洞の大きさは個人差があり、小さい場合には問題なくインプラント治療が可能です。
上顎洞が大きい場合、そのぶん残存骨が少なくインプラントを埋入できないことがあります。最も短いインプラントの長さは8mmですので、残存骨が8mm未満の場合はインプラントを支えることができず治療ができません。そのような骨にインプラント治療を行うためにはサイナスリフトやソケットリフトという手術により骨の高さを増やす必要があります。
下の奥歯のインプラント治療では、下歯槽神経という神経があるためにインプラントを埋入できない場合があります。下歯槽神経の位置には個人差があり、神経が深い位置にあればインプラントを埋入しても全く影響はありません。神経が浅い位置にあると、埋入したインプラントが神経を傷つけ神経麻痺を起こしてしまいますので、インプラント治療ができません。
また、歯が抜ける前の段階において、悪くなっているのを我慢して抜くのを先送りし過ぎるとその間に周囲の骨が溶けて無くなってしまいます。そのあとインプラントを埋入したいと思っても骨の高さが減っているため下歯槽神経までの距離が近くなり、インプラントを埋入できないことがあります。
下歯槽神経までの距離が近い骨にインプラントを埋入したい場合は、骨移植などの手術により骨の高さを増やす必要があります。
上記3点のような骨が少ない方にインプラント治療を行うには、前もって骨の量を増やす別の手術を行う必要があります。それらはインプラント治療よりも高度な技術が必要で、限られた歯科医だけが行うことのできる手術です。
当院で治療できる範囲を超えた技術が必要と判断した場合には、高度な治療に対応できるクリニックでの治療をお勧めする場合がございます。
また、骨を増やす処置ではなく、「骨の多い部位を探してインプラントを埋入する方法(All-on-4)」もあります。骨の量が少ない方、総入れ歯の方や、多くの歯が抜けてしまった方にお勧めです。オペ当日に仮歯を装着できますので、すぐに食事や会話を楽しむことができるようになります。
詳細はAll-on-4(オール・オン・フォー)をご参照ください。
インプラントを安全安心に行うためには、埋入部位の骨や血管・神経の状態を術前に確認することが重要です。そのために、CTと3Dシミュレーションソフトが不可欠です。 詳細はCTによる3Dシミュレーションをご参照ください。
お口の中の審査、CT撮影を行い、患者様に合わせたインプラント治療の流れ、治療計画をご説明します。治療の期間・料金についても明確にお答えいたします。
インプラント治療を行うかどうか、その場でご判断いただく必要はありませんので、お気軽にお越し下さい。
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